No.20 96/12/11 真のお客様志向とは?


いつも情報をいただく、久米繊維工業の久米社長からのメールで NTTの加茂さんのメールを送っていただきました。私はそれを読んで涙が出るほど感動しましたので、皆さんにも読んでいただきたいと思い、両氏に承諾を得ましたので転載します。

------------------久米さんのメールからの転載------------------
K-ONEやなぎださんのメール興味深く拝読いたしました。そして、つい最近あった事件とそれに対する関係者の応対を思い出してしまいました。

先週末に徳島の結婚式に出席したのですが、その際いただいた引き出物をホテルが「宅配便で自宅まで届けます」というので、お願いしました。伝票は通運会社の普通の宅配便の伝票で、差出人はホテルの住所等がプリントされており、係員から「住所、電話番号、名前を記入して下さい」と言われたので、その通りにいたしました。おかげで手ぶらに近い状態で帰宅することができました。ここまでは満足しておりました。

翌日、届いた宅配便を開けてビックリいたしました。中の食器の一部と、披露宴中のゲームで当たり大喜びして、いただいたロイヤルコペンハーゲンの今年のX'mas プレートがめちゃめちゃに割れて箱を突き破って外に飛び出ておりました。

伝票を見ると、「ワレモノ」欄に丸がついてませんでした。保証金額欄も空欄。「ああ、注意を怠るべきでなかった」と自ら反省いたしました。しかし、せっかくかわいい後輩の結婚式でいただいたものなのだから、何とかならないものか?と、ホテルと宅配便会社に電話をして「送っていただいた品物が開けてみると割れていたのですが、せっかくいただいたものなので、何か元どおりになる良い方法を教えていただきたいのですが・・・」と尋ねてみました。以下は両社の方々の応対ぶりの「事実」であります。

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■ホテル婚礼係Nさんの応対

私の職場の連絡先を伝え、そこで電話をきりました。もう2日経ちましたが、ボイスメールにも連絡は入っておりません。

■日本通運Yさん(私の自宅のある地域の管轄事務所の方)の応対

最後に連絡先を相互に確認し、何か要望があれば連絡をくれるよう求め、Yさんはすまなそうに帰っていきました。

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実はホテルの方の電話応対を聞いてる途中から、もうこの品物は帰ってくることはないだろうと諦めておりました。なので、Yさんの対応は信じられないもので、嬉しいものでした。ホテル側には突き放されたと感じた分、保証は日本通運さんでなくホテルにしていただきたい感覚にとらわれました(勝手ですが)。

しかしなにより感動してしまったのは、Yさんが私の気持ち(残念・不安等々)の一つ一つに応えて下さったこと。しかもマニュアル的でなく過剰対応でもありませんでした。日本通運さんには10年前やはり宅配の途中で大事にしていたスキーケースをボロボロにされた苦い思い出があったのですが、今回のYさんの対応でそれはどこかに消えてしまいました。(逆にそのホテルには泊まりたくなくなってしまった)やなぎださんの書かれたラジオの話に、Yさんがダブッて見えました。若くしてあの対応・・・私も見習わなくてはと思いました。

-----------------------続報
さて、先日、日本通運のYさんの気配り対応の話をさせていただきましたが、その後日談を報告いたします。結論から先に述べますと、品物は日本通運さんの手で元どおりになってかえってきました。それ自体嬉しいことだったのですが、もっと驚くこと・勉強になることがありました。本人に了承を得ずここまで実名を伏せて書いてきましたが、良いことなので実名を出します。

Yさんとは経堂日本通運の谷戸さんといいます。まず、あのメールを書いた翌日ホテルの婚礼担当責任者から電話がありました(事件3日後。急にかけてくるなんて、誰かが転送したのだろうか?)。内容を要約すると以下の通りでした。

全国にチェーンを持つ大きなホテルだけあって、対応の中で使われる言葉は極めて丁寧ながら、保証するかしないか?に関しては非常に後ろ向きの対応でありました。なので、つい「日本通運の方がどう対応してくれたか」の一部始終を聞かせてしまいました。その方は先程までの対応とは違った声色で恐縮していました。

そして後輩の結婚式から6日後の11/9(土)に日本通運の谷戸さん本人が、同じ品物を探してもってきて下さいました。今年のイヤープレートなのでまだ在庫があったとのことでした。

驚いたのは、その時の谷戸さんの対応でした。私はホテル側の対応がはっきり言って不満でしたので、「ホテル側の対応状況」と、「私が日本通運さんでなくホテル側が保証すべきだと考えていること」を打ち明けたところ、以下のような回答がかえってきました。 ------------------------------------------------------------------
■責任は我が社にあります。ホテル側に一切の責任はありません。なぜならホテルに集荷に行けば、引き出物を扱うことはこちらが知っていなければならないからです。こちらが「ワレモノ」欄をチェックせねばならなかったのです。
■「ワレモノ」欄にチェックがあると、積みおろしは手で行いますので、今回のような破損はほとんど起きません。しかしチェックがないと、正直人手を介さずベルトコンベアー任せの段階があります。こうした中継段階で割れたと推測されます。
■今回の破損状況(プレートの割れかた)を調べましたが、かなりの圧力がかかってしまったようです。
■集荷係の教育は正直まだまだのところがあります。お客様に迷惑をかけないためにも、今後研修に力を入れねばならないと感じています。
■この品物で本当によろしいでしょうか。お確かめ下さい。
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この前書いた通り、この谷戸さんはまだ若く見えました。上司もいるはずです。しかしすごいと思ったのは、

というところでした。最近グループ会社との責任のなすりつけ合いに慣れてしまった私としては、谷戸さんの対応と自分のそれを比べて情けなくなってしまいました。

私の親が「失礼ですが、あなたの応対態度は素晴らしいですね。あなたのような人がいるかと思うとほっとしますよ」と言うと、谷戸さんは子供のように恥ずかしそうにしていました。私の親はK-ONEやなぎださんのメールに出てきたラジオの話ではありませんが、谷戸さんのファンになってしまったようでした。

最後に「大事なものを壊してしまい責任を感じています。申し訳ありませんでした」と言葉以上のものを残して谷戸さんは帰っていきました。

さっそく元通りにもどったX'masプレートを居間の壁にかけました。眺めは非常に良いです。そしてありがたいことに、人と応対する際の多くの注意を教えてくれているように思えます。

□加茂洋一(Youichi Kamo)
■NTTマルチメディアビジネス開発部
□〒100 東京都千代田区大手町2-2-2 アーバンネット大手町ビル17F
■Tel:03-5200-6851(直通)
■Fax:03-5200-9070
□e-mail:kamo@mbd.ntt.jp
------------------久米さんのメールからの転載終わり------------------

最近の宅配便のすごく便利でシステム化されたやり方には、小気味よく感じていましたが、こういう暖かい対応は何よりも嬉しいですね。
特に中小企業ではトップの思想を反映して、このような形で強力な会社の色を出すことは、1つの力になっている場合がよくあるようです。

自分は周りの人にさえ、「気持ちの一つ一つに応え」られているだろうか?考えさせられました。

     ☆アンドロメテック☆
          前田 慎一
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